埼玉県で記録的な大雨
2022年7月12日、夕方くらいから降り始めた雨は、夜8時頃から猛烈に強まり、気象庁は午後10時11分、埼玉県狭山市入間川に災害発生の危険性が高まっているとして「記録的短時間大雨情報」を発表しました。更に「土砂災害警戒情報」も発表され、5段階の警戒レベルの中でも危険が非常に高まっている「レベル4」とされました。
記録的短時間大雨で、狭山市入間川には午後10時までの1時間に108㎜の雨が降り、毛呂山町付近では120㎜の大雨を記録しています。これにより入間川流域には「氾濫警戒情報」も発表されこれ以上の雨が続くと避難指示が発令される寸前の状態までとなっていました。
市内各地で用水路の氾濫や道路の冠水などの被害をもたらし、一時通行止めとなる箇所が多数発生しました。下の写真は柏原地内の用水路の様子ですが、左の写真は通常時の様子で、木に沿って用水路が流れていますが、その用水路が氾濫し畑が一面冠水しました。ガードレール付近を見るとその水位の高さがうかがえます。
短時間の局所的な雨は河川を一気に増水させて、あっという間に道路が冠水します。狭い水路などでは鉄砲水のようにものすごい勢いで水が押し寄せてくるため、水の勢いで車すら流されてしまいます。異常な雨を確認したら、いち早く危険個所から離れ、警報情報や河川の状況などの情報を頼りに避難の準備を進めておくようにしましょう。
週末にかけての雨も警戒が必要
気象庁は今回の集中豪雨は数年に一度のレベルのもので、今回の大雨の原因は日本上空を覆う強い寒気が地上付近の湿気を多く含んだ大気を一気に冷やして大気の状態が不安定となり大量の雨をもたらしたとしています。
今週末にかけても雨の予報が出ていて、局所的な雨で緩んだ地面や河岸などが更なる雨の影響で二次災害などを引きおこしかねないとして警戒を強めています。
気象庁のサイトで災害情報を確認
このような自然災害に巻き込まれないようにするためにも、災害時のハザードマップの確認やインターネットなどを活用した情報収集は個々にとって非常に重要になります。ハザードマップについては近年では想定を超える災害が発生するような激しい気象の変化などにより、その見直しも進められているため、ハザードマップを超えた注意心を持っておく必要があります。
気象庁では、以下のような防災情報をまとめて表示するサイトも用意しています。地域ごとに情報がまとめられているため、以下のリンクより何時でもアクセスできるようにしておくと災害時に役立ちます。
また、埼玉県の河川の防災情報も公開されていて、リアルタイムでの河川のカメラ画像などはこちらでも確認できるため、くれぐれも目視で現地を見に行くなど危険な行為は行わないようにしましょう。