狭山市の柏原小学校にて7月19日、20日の2日間にわたり防災キャンプが行われました。この防災の活動は地域の人達が有事の際、避難所に集まって生活する為の訓練で、狭山市内各地で毎年行われている防災訓練とは別で、地区センターや市民、地域で活動する各種団体が避難所の設営・運営を円滑に行えるように訓練をするものです。
地元消防団による救護訓練や西武文理大学の看護部による避難所での保健、地域の民生員やNPO団体であるユーアイネット狭山による運営のサポートにより、地域が一丸となって円滑な設営・運営を行うための訓練を行ったり、備蓄倉庫内にあるものやその活用方法や避難所での食事の準備、けが人などへの対応などの知識を身につけます。
参加した子どもたちは、地域の大人達と体育館の中で一晩を過ごすという避難所での体験や、アルファ米を使い、炊いたようなようなお米を熱湯で作る方法なども学ぶ防災・避難体験を行いました。
この防災キャンプは2011年の東日本大震災以降、避難所の設営・運営や利用するという経験を通して、日頃から防災に目を向け、有事の際に円滑な対応と、それを知る市民を増やすという意味を持つものです。今年で4年目を迎え、避難所に必要なものや、長期化した場合の子ども達の心のケアなど、地域の人達が続けているからこそ年々より良いモノになっています。
また、この訓練を通じ、地元の人同士の交流の場にもなっており、「どちらあたりに住んでらっしゃるの?」など住民同士の情報交換の声も聞こえてきました。近年各地で多発している子どもの連れ去りを考えると、このような場に子どもが出る事で、周りにいる大人たちが地域の子どもの顔を覚えるため、防災だけでなく日頃の防犯にも繋がると感じます。
都市化や環境変化により、気象による災害が拡大している傾向にあります。各地域にある自主防災組織により多くの市民がかかわり、有事の際に協力し助けあえる地域づくりこそが最も重要な防災活動といえるでしょう。